供給がそのまま自動的に、
買ってくれる人に運ばれていくための、
ひとつづきの仕組み化だ。
文字通り供給(supply)が連鎖(chain)するためのマネジメント(=SCM)ということ。
小規模でもこの発想ができている場合は、
実は大企業と変わらないマネジメントの発想が出来ている。
財務会計やマーケティングや営業や契約法務や、
いろいろな企業や仲間との座組みが必要という事実が、
自分の企業やビジネスの生産ラインに関わってくることに、
明確に気づいているためだ。
単に需要予測をやればいいわけでもなく、
在庫管理や物流を担当すればいいわけでもなく、
単にマーケティングや営業を強化することでもない。
それだと「マネジメント」になっていない。
そもそも断片だったらsupplyがchainしないものね。
サプライチェーンマネジメントは、
野球で言えば、
エースピッチャーがいて、
中継ぎや火消し投手がいて、
4番打者もいて、
足も速く、肩も強く、守備も上手い選手たちがいて、
チームが点を取るために成り立っていることに尽きる。
少人数でもサプライチェーンマネジメントが出来ていたなら、
そんな発想を1人で持てているケースだ。
もちろん、純粋に1人ぼっちでやるのは無理だ。
実力のある人と座組みを組んだり、
スマホやタブレットを使ったり、
クラウドシステムを使ったり、
いろいろな外部のチカラを連鎖させることにある。
人数が少ないからSCMのITシステムとは無縁だとしても、
これは超小規模なサプライチェーンマネジメントだ。
たとえ小規模な企業でも、
見込み顧客が座組みのおかげで見えてくるなら、
連鎖的に需要の予測が成り立つ。
意図的に仲間内で自分のサービスを展開し、
それを起爆剤に販路が拡大できれば、
立派なマーケティング戦略だ。
ビジネスがうまく行く状態って、
このような供給連鎖がある状態なんだよね。
逆に言えば、うまく行かない状態とは、
供給連鎖の「れ」の字もなく、
単に孤立してしまっている状態だよ。
99.99%の人がこの状態なんだけどね。
自分が好きで出来る得意技を、
孤立させずに連鎖させて伝えることが、
サプライチェーンマネジメントの本質なんだよね。
マーケティングと混同する場合があるけれど、
マーケティングよりもっと生々しく過程が見えてしまう。
何かがうまく行かないときは、
「ちゃんと連鎖できてる?」
「そもそもこれって連鎖するに足る物事かな?」
と問う逆算だと考えれば、
感情論に流されやすいマーケティング単独と違って、
ものさしとしてサプライチェーンマネジメントが活かせる。
連鎖させることは、
パズルゲームだけじゃなく、
ビジネスや仕組み化にこそ大事なことなんだよね。
boxcox.net、遠藤武。