そもそも新規事業という言葉が根本的に誤解のもとで、
正確には「コンセプトデザイン作り」とだけ言い表しておけばいい。
既存の市場や、見込み顧客の悩みがあるとしたら、
コンセプトデザインを固めて、
「欲しい!」と刺さるようにすればいい。
そうでない商品もサービスも、
買われることはないためだ。
新規事業で失敗する99%はそもそも、
「見込み顧客も既存市場も考えていない」
という、何も考えていない悲惨な状態だ。
「これは売れそうだ」は、99.99%売れない。
「これは面白そうだ」は、99.99%退屈な話だ。
購買という行為の本質が、
「他人の財布を合法的かつ心理的に開けさせること」
なのである。
もちろん、無理やりカバンやポケットからまさぐりだして、
財布から現金を奪い取るわけではない。
それじゃ強盗だよね。
営業が嫌われるのは、
そのような強盗まがいの発想で動くためだ。
新規事業立ち上げがうまくいかないのは、
事実を事実として見ていないために、
事業が事実として成立せず、強盗まがいどころか、
営業を無理強いした100%の強盗になってしまうためだ。
もっと厳しく言えば、強盗としてすらやたらとレベルが低く、即警察に捕まるか即失敗するレベルかもしれない。
もちろん新規事業立ち上げをする人は、
圧倒的大多数がおっかなびっくりだから、
強盗など全く出来ないのが救いではあるが。
そもそも本当にやるべきことは、
「お客さんの悩みを聞き出す」
「その悩みに寄り添って解決の糸口を出す」
ことの2つしかないんだよね。
接客やサービスの基本だと言っていいし、
人間として出来た人だと言い換えてもいい。
この2つのキレとコクを向上させたものが、
コンセプトデザインであり、
「欲しい!」と刺さるサービスや商品だ。
新規事業立ち上げは、
結局人となりが思いっきり露呈してしまうという話だ。
もちろんビジネスで成功することは、
他の分野に比べてレベルが低い要素だとか、
ある意味で騙しに近い要素もあるから、
必ずしも人となりばかりが論点にはならない。
だからこそ人となりがきちんとしていて、
信用力や権威付けがあり、
コンセプトデザインが定まると、
一気にうまくいってしまうんだよね。
これをわかっていると、
そこらへんにあるビジネス系オンラインサロンとか、
ビジネス塾とか経営塾の99.99%は、
大したことをしていないと一発で判断できてしまいます。
いくら売れていようとも、
事実は事実として揺るぎません。
新規事業立ち上げこそ、
コンセプトデザインを超えた先にある、
信用力が大事なんだよね。
そこに先に気づけておくと、
何をすべきかが自ずと見えてくるし、
何のためにどんな情報を発しているかも見えてくる。
追記。
一番の信用力は、
他人に「これだ!」とピンと来てもらって、
継続的に関わってもらえること。
これを理解しているか否かで、
そもそもスタート地点からゴールが決まってしまう。
だからこそ新規事業立ち上げには、
ゴールからの逆算が必要。
boxcox.net、遠藤武。