「オンラインでは議論ができない」は、人間側のスキル不足。

DXの挑戦状。

DXにまつわる話題で、

「オンラインでは議論をしつくせない!」

と声を荒らげることがあるが、

これは実は全くの嘘である。

 

オンライン会議で、

意見が本音を出せないことの本質は、

組織や部門の自意識過剰が優先され、ストレートに発言する躾がなっていないサラリーマン組織というだけであり、

会議体のルール設計という「仕組み」が不在であるに過ぎず、

その結果としてスキル不足状態に追い込まれてしまい、

オンラインをいいことに会議をする気がない状態がバレただけの話だ。

 

そもそも、議論をし尽くすのであれば、

初対面やお膳立てなしの中では絶対に無理であり、

ろくに面識や理解や動線のない状態で本音を出すことなど「無理ゲー」である。

これは組織のトップだろうと、スタッフレベルだろうと、全く例外がない。

だからこそ、「ゲームのルール」として、

ゴール設定や動線を想定した会議体にする必要がある。

ただ単に人が集まって意見を出すフリをするだけなら、

頭を使わず何となく集まるだけで出来るが、

それは会議やミーティングとは言わない、

「船頭多くして船山に登る」状態である。

マーケティングもマネジメントも、DXも、

船出して寄港地で積み下ろしするための、

「遠足のしおり」だと言っていい。

 

「デジタル化していては、息遣いや機微が見えないじゃないか!」

という真面目すぎる声が聞こえて来そうだが、

これも実は本質を捉えていない。

息遣いや機微というのは副次的なものに過ぎず、

メインはあくまでゴール設定と決断でしかない。

オンラインでゴール設定と決断ができないのなら、

率直にお伝えすると、リアルでもゴール設定と決断は出来ない。

ゴール設定と決断は、

そもそも一人で普段からやっていることだからだ。

今日の朝食は食物繊維を摂るために食パンではなく果物にしようとか、

通勤の道のりを人の多い大通りを避け裏通りしようとか、

ちょっとだけ先に着いておいたほうが楽だから駆け足で目的地に向かおう、というように、

ゴールを決めて決断することを、

人は誰もが無意識レベルで行っている。

ということは、

会議体に人数が増えれば増えるほど、

そしてそれを動線設計しないままでいるほど、

無意識レベルで「なんとなく普段から一人でやっていること」が、

ゴールとルールのない会議を乱してしまうのだ。

 

現実解。

オンライン会議が問題なのではなく、

会議の主催者や参加する人間の側に、

会議のゴールとルールが不在というだけなんだよね。

これらが設定してあれば、有意義にもなるし、

リアルで会うことで(あるいは会わずしても)効果を倍々ゲームに持ち込める。

 

追記。

DXで迷う前に、超アナログで考えたほうがいいよという実例は良く見かける。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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詳細は上記リンクを参照
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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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