IT化とDXの違いは、自発性の差。

DXの挑戦状。

色々言われているので、

・IT化=システムを導入したことで変わってしまうこと

・DX=システムを導入する+組織やビジネスモデルがデータ中心主義になり既存の動きを自発的に変えていくこと

と言い切っておこう。

キーワードは「自発性」だ。

 

90年代末期から2000年代初頭に「IT化」が叫ばれていたとき、

確かに技術のおかげで変わったが、

それは「自発性」というよりは既存の置き換えだった。

携帯電話(ガラケー)が普及し、ネット回線が普及し、

そのおかげで業務がガラリと変わった。

とはいえIT化はツールの導入どまりであり、

固定電話やファックスでやっていたことを、

そのまま携帯電話やパソコンに置き換えただけだった。

当時はそれでもよかったのだが、

「データをどう使うか」

「組織がどう自分から変わるか」

ということについては、

本気で議論されていなかった。

要はIT化は「ツールのチカラに人間が追いつくだけ」で止まっていたのだ。

 

令和の今で叫ばれるDX(デジタルトランスフォーメーション)は、

「自発的に変わらないとついていけない」

ということになる。

組織からビジネスモデルから、

人間の働き方まで、

何もかもが変わるチャンスを秘めている。

DXは「変わる=トランスフォーメーション」ありきなので、

単なるツールの導入にとどまらず、

ツールを使いこなして変わることが大前提ということだ。

利益と理念をコンスタントに残すために、

自発的に変化していく組織が生き残るのである。

これは「IT化」という言葉に代表されるように、

ツールを買うだけでは絶対に果たせない。

逆から言おう。

zoomなどのウェブ会議に対応できない企業はもう相手にされない。

チャットツールやタスク管理ツールを使えない企業も相手にされない。

これはすべて生産性の話でもあり、

かつ取引先を失うきっかけにもなってしまう。

生産性が悪いままということは、

管理会計をしたくてもデータがバラバラでうまくできず、

自社の健康状態を読み解くことすらままならないことになる。

そんな自発性のない企業と取引したい?と聞かれたとき、

yesと首を縦に振る人はどれだけ残るだろうか。

 

現実解。

変われない企業や組織や人がどんどん淘汰されてしまうということは、

逆に言えば変わっていければ生き残れるということだ。

今までなら出来なかった動き方が可能なのだから、

変化という成長を楽しむくらいでちょうどいいし、

自分から変わり身を早くしていく方が面白い。

 

追記。

むしろ「アナログ」で人間的な要素を浮き彫りにするためにこそ、

DXを進めるほうが、物事はかえってうまくいく。

管理会計(FP&A)やデータ分析や、

マーケティングやマネジメントは、

「人間がどう変わり動くか」がポイントであり、

人間のアナログな本音を抜きにしては成り立たない。

 

追記の追記。

ツールが溢れて目が眩んでしまうが、

「ふしぎなポッケで叶えてくれる」

というかつてのドラえもんの歌詞にあるように、

人間の本音に寄り添って変わっていくためにこそ、

ツールを使い倒すことが本質だと気づいておこう。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。

↑詳しい自己紹介は上記リンクを参照。

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