いま目の前にある現実に対してリセットボタンを押し、生存可能な別ルートを作ることが、逃げることの究極の効用だ。
自分ではどうしようもない状況に直面したとき、無駄な戦いを積まずに逃げることは、兵法三十六計の走為上にあるような基本的な動き方である。
ここで重要な点を挙げよう。
さっさと逃げられる人は、
・非常に優秀な軍師
・とんでもない罪人
のいずれかということである。
後者はそもそも「無駄な戦いを作って、挑戦もせず、自由であるための責任を果たさない」ため、論外だ。
布石として明確に認識すべきは、
「逃げることは、現状をごまかすことや、責任を果たさないことや、挑戦しないこととは全く異なるんだよ」
という点である。
何ら罪に問われず、法的にも問題なく、自分にとっての挑戦にすらならないのであれば「誰に何と言われようと、あなたにはいつでも逃げる権利がある」と心得ておこう。
法律や判例は、正直者が的確に逃げて効用を得るための友達なんだよね。
逃げた先で、面白いことに挑戦しよう。