指導と怒鳴り散らしを勘違いする指導者は少なくない。
高校で吹奏楽部にいたとき、自分の高校はそうではなかったものの、他校はまるで調教される動物のように見えてしまった。
直言って、公衆の面前にも関わらず、あまりにもみっともない行動を取る大人が目立っていたためだ。
コンクールや合同発表会等があったとき、自分らは制服がないため、私服でホールに向かい途中や現地で着替えた。いくぶんか緊張していたが、ある程度気楽なものだった。
その中で、楽器置き場の大部屋に出入りするときわざわざ立ち止まってお辞儀をして出入りする他校生(往来の邪魔!)や、公共の場で生徒を怒鳴りつける他校の指導者(電車で騒ぐ酔っぱらいと同じ!)がいた。これには、正直言って閉口する以外になかった。
前者のような往来の邪魔は、ここまで歪んだ躾をしてどういう意味があるのか今でも理解しがたい。後者のような怒鳴りつけは、大人としてそもそも論外だ。
高校生当時は「頭を使わないレベルの高校だからでしょ?」という、下世話で生意気な発想ばかりが頭をよぎった。
大人になった今、はっきり白状すると「頭を使わない層は、そういう洗脳じみている野蛮な行動しかできない」と強く思うようになった。
残念だが、吹奏楽部だろうと運動部だろうと組織だろうと、このような「指導と言えない指導」があまりにも多い。
人間らしくいたいなら、せめて頭を使える場に居続けるべきなんだよね。