「精神論」を考えるとき、楽器が吹けなくなった出来事をよく思い返す。
全く吹けないわけではないのだが、ブレスがまともに取れない。
厳密にはブレスが取れないわけではないが、音を維持するための腹筋だか背筋だかが強張る。
今でも医学的な原因はわからないが、あとあとで調べたところ、「フォーカル・ジストニア」である可能性が高いとわかった。
目の前のことに集中しすぎると、脳が「とにかく休め」と発する仕組みだと、自分なりに腹落ちした。
ここまで打ちのめされると、精神論に精神論で抗ったところで、精神的にも肉体的にも完敗ということだ。
自分の認識しづらいところで、合理的にみせかけた精神論にすり替えていたことがよくわかったのが、このとき得られたものだったんだよね。
「いつの間にか精神論」には、要注意だ。