経済産業省が2022年5月31日に、
「未来人材ビジョン」というレポートを公表した。
内容を2行に圧縮すると、
「日本人は全然学ばない、転職しない/しづらい、年収が低い。危機的状況だ。」
「だからどうにか学んで多様性を発揮して、異才を発掘し、危機を乗り切ろう。」
というものである。
この内容がSNSで悲観的に騒がれている様子だ。
あくまで個人の選択の問題だ。
そこに無理に行政が介入しようとしても、
本音がマッチしなければ、うまくいかない。
とはいえ私は、これが本当に悲観的なことだとは思っていない。
というのも、この2行の要素は、
ちゃんと学んで行動している人からすれば、
とっくの昔にカバーしていることなのである。
転職市場には厚遇のポジションが溢れているし、
独立して抜きん出ることも圧倒的にしやすい。
多くがリスクを取りたがらないということは、
それだけ相対的にハードルが低いということだ。
現実解。
リスクを取りたがらない人に、無理にリスクを取らせる必要はない。
逆に言えば、リスクを取ってリターンを出したい人からすれば、
大チャンスが待っている。
仕事だろうと研究だろうと、
究極的には分野や組織とのマッチングの話でしかない。
試行錯誤して熱中できる分野に本音でハマって、
そこから掘り下げていけば大丈夫。
追記。
仮にしんどい場合は、
しんどくなさそうな分野と、
今つかえるスキルの分野とを、
確実に勝てる土俵で組み合わせるしかない。
背中を蹴飛ばされてでも、
強引にそのような土俵に転がり込まなきゃ。
boxcox.net、遠藤武。