「自分に有利なデータや仮説や洞察が欲しいです。でも単に本や動画やウェブコンテンツからの情報収集だけだと、欲しい物事に当てはまることがありません。どうすればいいですか?」
世の中の本や刊行物やコンテンツ全般を、データに見立てて、自分でマーケットレポートを活用するかのごとく調べ物を行い、引用・活用していくのだ。
マーケットレポートとは、「特定の物事(主に市場)が現状でどのようになっていて、その物事が今後どのように推移していくか、流れを描写した成果物」のことだと以前に書いた。特に株式市場や商品市場に存在している。
要は、欲しい未来を得るために、本やコンテンツを自分だけのマーケットレポートとして読みあさり、徹底的に引用してしまうのだ。
「欲しい未来をセットして、その実現のために現状把握を行い、今後どのように推移させるかアタリをつける」ことがカギとなる。
具体的な考え方。
例えば、あなたが赤字に悩む飲食店を経営しているとしよう。赤字を脱した状態を欲しい未来にセットして、その実現のために現状で何が足りていないか、足りるようにするには何が必要か…についてアタリをつけるのだ。
粗利が低いなら、値上げに耐えうる品質や、思わず「欲しい!」と言われるような一皿を真似する。
品質が既に「良い!」と複数の常連客に言われるのなら、思い切って値上げしてしまう。
単に値上げするのではなく、見せ方を変えたり労力を減らした上で、メニューを微調整し、値段も内容もアップデートしてしまう。
もっと値段や粗利が高くても「欲しい!」と言ってもらえるように、本音ストレートに経営理念を作ってしまう。
これらを、いろいろな事例や文献を取捨選択し引用し、探索的に作ってしまうのである。
現実解。
「TTP(徹底的にパクる)」という考え方は、自分が関係するマーケットに即し、さまざまな文物を引用して、アップデートすることだ。
論文の場合は引用文献が必要だが、マーケットレポートのように引用文献が存在しない文物についても、どこかに引用されたものや、元ネタがあると思っておこう。
言わずもがな、既に売れている物事についても、どこかに必ず元ネタがあると言ってよい。
boxcox.net、遠藤武。