キャリアビルドや独立について多く聞かれることがあるが、
活躍や成功のために取るべきコースは、2パターンあると言って良い。
「メジャーな側で圧倒的な強みと付加価値をシンプルに出す実力者」か、
「ニッチな側で圧倒的な強みや付加価値を出すコバンザメに回る」だ。
前者は圧倒的な実力の突出であり、強いものが勝つということである。
後者はそこまで実力はないものの、最低ラインを超えながら淡々と勝てる要素を組み合わせて、独自の土俵で勝つことである。
どちらか迷ったら、メジャーに挑戦して堂々と負けて学んだあと、堂々とニッチを取ればよい。
というのも、メジャーな実力者は最初から有象無象も実力者も溢れており、
これ以上乗れない満員電車と同じで、勝てない者は勝てずにずっと蚊帳の外であるためだ。
この逆で、ニッチなコバンザメは、確実に勝てばそれだけ目立てる。
それどころか、結果としてメジャーを打ち倒してしまうことも多々ある。
VUCAの時代で先が読めないということは、少し前までメジャーだった立場が力を失い、
ニッチだった立場がメジャーになることに他ならない。
統計学やデータ分析や情報系は、とても地味で面倒な扱いだったが、この10年であっという間にメジャーになった。
経済学や商学は「学ぶものではなく遊びにいくための学部学科」扱いされていたが、データサイエンスブームや起業のメジャー化で意味付けが変わった。
法学は極めてメジャーな存在だったが、ロースクールの乱立で司法試験市場が薄まり、データサイエンスブームや起業との比較で地位が下落した。
現実解。
メジャーで勝つかニッチで勝つかは、いちど挑戦した上で自分で選べばよい。
メジャーな実力者として勝っているように見えて、実はニッチなコバンザメだった人は、少なくない。
特にITやデジタル化は、そういうケースだらけだと断言していい。
boxcox.net、遠藤武。