「仕事ができるようになりたいです。まずは何を意識すればいいですか?」
仕事というのは、バラバラの断片ではなく、文脈のカタマリになっていると意識しておきましょう。
仕事の質は、何を取ってToDoにするか、何を捨ててToDoを消すかで決まります。
これは文脈を把握し、業界・会社・組織・チーム・自分自身…の状況を見定められるからこそ、成せるのです。
よく「初心者は質より量を取れ」と言いますが、初心者の場合は文脈を把握していないから、
何も見定められないため、いったん行動しまくるという意味です。
ToDoの品質が測れないうちは、仕方ないことかと思います。
いっぽうある程度仕事ができるようになると、何が必要で、何が不要かが分かりますから、だんだんと品質も精度もあがります。
そうすると成果が出ますし、働きやすさも急激に改善されます。
相手や周囲、あるいは将来その仕事に触れる人のために、文脈をわかりやすく整えるチカラが身につくのです。
品質とはそういうことなのです。
表面的なコミュ力やシゴデキのような言葉や、ロジカルシンキングや思考法よりも、
文脈づくりがうまくいくほうが、人を巻き込みやすくなりますし、営業なら買ってもらいやすくなります。
経験豊富で引き出しが豊かな人は、適切な文脈づくりがうまく品質が高いケースが多いですが、
面白いことに、長年の経験や引き出しだけが唯一のルートではありません。
基礎知識・基礎学力や、スポーツ・音楽など、他の分野に打ち込んだ背景も、文脈づくりに活かせます。
思考は人によって異なり、その人の個性や持ち味が現れる部分でもありますが、
だからこそ基礎を大事にして文脈を作れると、年齢関係なく説得力が増すのです。
現実解。
私は「作り手」が一人でも増えてほしいと願っていますが、
その最小単位が「文脈をつくるチカラ」と考えます。
仕事の品質があがり、単に仕事をこなすのではなく、品質を見定めて再現できる側に回れるためです。
分析とはバラすことであり、仕組み化とは束ねることですが、
これは既存の文脈をバラして分析し、自分にとって望ましい文脈に束ね、
品質高く書き換えるということなのです。
ボックスコックスネット、遠藤武。
