価値づくり(その16):何もないなら、二番煎じと自作自演。New

daily15 審美眼。

全く何もないところから価値を作るなら、

自作自演と二番煎じから始めればいい。

よほどの極端な例外を除き、ゼロイチとは全てこれである。

 

私は船舶投資価値評価のFAS(財務アドバイザリーサービス)を、

統計学と財務モデリングのバリュエーション手法を用いて、

リサーチアナリストとして立ち上げた。

これには明確に競合も同業他社もあったが、

いずれも統計学はいっさい使っておらず、

DCF法(割引キャッシュフロー法)も明示的には使っていなかった。

今だからこそ言い切ると、二番煎じしがいがあった。

 

FASという名称も、大手の外資コンサルティングファームは用いているが、

船舶投資は「船価鑑定」と言っており、

財務の文脈からは完全に離れていたのが実情だった。

これに着目することで、メガバンクや地銀やリース会社などの金融機関が、

容易に頼みやすくなる文脈を見つけたと言っていい。

二番煎じであるが、ものは良いようである。

 

また価値評価手法について、

統計手法は、当時の所属先の顧客だった日本銀行調査統計局が公開する論文を活用した。

ヘドニック法という、価格を重回帰分析にかける手法である。

実際に使っていたツールを、直接訪問して訪ね、

分析のコアになるツールも要素も全て教えてもらった。

財務モデリングは、一般的なDCF法を、

基礎となる原価計算モデルから組んだ。

全ては別分野や基礎知識からの二番煎じとTTPだった。

 

これを新規事業として旗揚げし、

当時に海運の日刊の業界新聞で取り上げてもらった。

とはいっても、いつも通り関わっていたため、単なる自作自演なのだが。

すると金融機関複数社からすぐ反応があり、長い付き合いになった。

業界新聞というと大層な印象を受けるかもしれないが、

当時の所属先は3つある日刊業界紙のうち2社を味方につけており、

私はその片方で週1連載をしていた。

新規事業という旗のもと、競合にかかわっていた残り1社にも取り上げてもらい、

結果的に業界新聞を全てカバーしたのだが。

 

現実解。

これはかつて私が有利に動いたポイントでしかないが、

何もないときは、今できる二番煎じと自作自演だけに特化すればいい。

それは今できる得意技のひとつなのだから、堂々と淡々とやっていけば、レベルが上がる。

ボックスコックスネット、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
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