一期一会とは、普段の思いつきに関して「しまった!忘れた!」となる状態を防ぐための言葉だ。
書くことやアイディアを持つことや、ブレイクスルーを狙うことについては、特に重要である。
それはなぜか?
些細な思いつきを日頃から蓄積し、それを元手に、日常の風景からアイディアを獲得し放題であるためだ。
諸々に集中して取り組むことは悪いことではない。
しかし、クリティカルに(限界を突破するために)思考と行動を巡らせるには、かえって邪魔になる場合がある。現在の集中を、一旦別な視点からぶった切る必要があるのも事実なのである。
また、無為に忙しく過ごしてしまえば、寄り道の余裕すらなく、閃きは遠く彼方に置き去りにするしかない。 それどころか、閃きという感覚や概念そのものを、頭から追い出してしまいかねない。
このとき、日常で気づいたちょっとしたことや、ふとした閃きなどは、「絵空事じゃないか!」と断じてしまい、結果的に自分を騙してしまう。
一面的な物事にしがみつくことを面白いと感じるなら別だとしても、ふとした閃きから、悩みが氷解する瞬間はこの上ない快感だ。したがって、不用意に物事を「絵空事だ!」と断じることは、もったいない。
悩みは尽きずとも、瞬間の出会いから、成長の機会を自分で作れるんだよね。