洞察その1「若手のうちにできるだけ大きい金額に触れておくといい」
と繰り返し伝えている。
これは書籍で書いた内容から来ている。
というのも、金額が大きい場合は考え方が何から何まで違ってくるためだ。
金額が大きい企業経営や案件で言えば、投資対効果が問われる。
わたしは27歳のとき、船舶投資のFAS事業(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)をゼロから立ち上げ、営業先発掘を担ってくれた顧問の協力を得ながら1人で回していた。
ヘドニック法という統計モデリングと、DCF法という財務モデリングの両面から評価手法をつくり、立ち上げ1年で時価総額2千億円超の投資案件を価値評価した。
船の種類はバルクキャリア(鉄鉱石・石炭・穀物を輸送するばら積み船)、タンカー、コンテナ船、LNG船とさまざまあり、
1隻あたりの評価額は船齢にもよるが、20〜50億円がボリュームゾーンで、高いものは100億円や200億円という船舶も含まれていた。
ニッチなため、どういった事業かイメージをつけよう。
要は「将来的にどれだけ収益が出るか?ちゃんと投資対効果に見合った動きをするか?」を評価する分析である。
平たく言うと、放漫経営のような判断が許されないという価値観が根底にあり、金額が大きいゆえにプロとして収益性を問われるのである。
投資対効果で成果を出していくとは、模範解答通りに言えばそのようなルールのもとでやることである。
ここで、本質を述べよう。
ルールに従うということは、積極的に言えば成長のための腹決めや美意識だ。
金額の規模が大きいと、その美意識に触れやすいことになるが、
金額の大小を問わずとも、本気で成長しようとするならば必要な発想だ。
部活の全国大会出場でも、受験の合格でも、目標とToDoがあるなら同じことなのだ。
部活や受験と違い、ビジネスの場合はニッチでトップを取ったものが勝ちである。
特にゼロ立ち上げで勝つための行動に、非常識が許されやすい。
だからこそ、大きな金額の動きを知っていると、それより小さい分野の投資対効果が格段に読みやすくなり、
勝ちやすくなるまでがルールかつ美意識として機能するのである。
この差が見えていると、楽勝しやすくなる。
現実解。
金額規模を小さくして独立する人は少なくないが、これは楽勝狙いのセオリーだと言っていい。
追記。
「仕組み化×データ分析」書籍に、売上高の金額規模ごとの特徴や対応策を書いています。
全桁(ゼロ立ち上げ・3〜5億円・10億円・100億円台・1000億円台・兆円)を一気通貫したものは多くないため、書ききりました。
ボックスコックスネット、遠藤武。
