人は、少し距離が遠く、かつその人にとってわかりやすい物事に嫉妬する。
特に、関わる世界や業界が狭くて浅いほど、嫉妬が多発する。
嫉妬は社会的地位や知的背景の有無など一切関係なく、
どれも発想の浅さからやってくる。
現実解。
必要のない嫉妬をしないためには、
「嫉妬の対象にしそうな相手の実情」を知るといい。
もし相手と自分の立場が完全に入れ替わったとき、
実際のところ相手にどれだけ負荷や労力やストレスがかかっていて、
それがどれだけ自分の楽しさや充実に寄与するかを、
一次情報としてつぶさに見定めるといい。
嫉妬先が、音楽家や美術家や作家かもしれないし、学者かもしれないし、
芸能人や漫画家かもしれないし、天下り公務員や経営者かもしれない。
これらはいずれも、自分が知った一次情報の事例だ。
素直に事実をかき集めれば、
「えっ、実はこの程度だったんだ!」
「イメージは実情とだいぶ掛け離れているなあ」
「ここはイメージ通りだ」
ということがよくわかってしまう。
このとき、目先の表面的な嫉妬などそもそも幻だと気付ける。
自分で自分に嫉妬するくらい素直に学ぶほうが、
自分の実情を活用し尽くせるんだよね。
..遠藤武