「利益率の高い独自事業をゼロ立ち上げしました。協力先のおかげで数件売れているものの、売上が足踏みしています。認知不足でしょうか?」

daily10 お金と実力。

商品やサービスが売れるには、

「目の前の人を本音で喜ばせること」

に徹する必要がある。

 

ゼロイチで作ったオリジナルのサービスを認知してもらうには、

「困った…」が解決されるゆえに、

「欲しい!」とつい本音で言ってもらう、

仕組みが重要ということだ。

 

直感に反するが、

「買ってください!」

と言えば言うほど人は離れていく。

売上が足りないことの焦りが先走り、

売上クレクレくんとでも呼ぶべき、

下層ポジションに身を置いてしまうためだ。

こちらから与えることができず、

クレクレばかり言う人は誰からも嫌われる。

その理由は単に実力不足だからだ。

実力不足がたたって、

売ってはいけない形で売り続け、

不本意な下請けで一生を終えたり、

売ったら苦労する相手に売ってナメられるのは、

とてもよくある話だ。

腹決めして、歯を食いしばり、

売上クレクレくんにならず、

売ってはいけない(=関わってはいけない)相手と縁を切り、

確実にこちらの価値をわかってくれる人とだけ関わるのが、

ゼロイチの基本である。

 

完全なゼロイチで現状を打破しきるには、

下調べ含めて軌道に乗るまで最低1〜2年はかかる。

既存のビジネスやつながりがあって、

抜本的に高額化させる場合でも、

「商流構築のための座組み確保」

「経営者や現場のマインドセットの変革」

にそれだけ時間がかかってしまう。

例外を挙げると、

こぢんまりした個人向けのコンテンツビジネスにありがちな、

「一人親方が3ヶ月で月100万円の売上を達成!」という類のものは確かに達成できる。

しかしながら、ここで挙げているビジネスは月100万円ぽっちでは、

コストや労力を回収しきれないケースが多々ある。

もっと大きめの事業が前提にならないなら、

かなり厳しいということだ。

会社など法人を運営していて、

粗利の確保と雇用コストの観点から見る場合、

「商流構築のための座組み確保」

「経営者や現場のマインドセットの変革」

という実力向上策について、

誰かを雇用することが前提でこぢんまりとしないようにするなら、

1〜2年はかかってしまうのが実情である。

 

とはいえ、

仮に実力が向上したら、

「欲しい!」が得られる。

MVV(ミッション、ビジョン、バリュー)も、

USP(ユニーク・セリング・プロポジション)も、

世の中に対してすっとぼけを届ける新しいメッセージであり、

そこに共感をがあるから、

「欲しい!」となるのだ。

 

実力がないとこの真逆で、

仕組みや見せ方が甘い状態だったり、

提供できる価値に誤解が生じていると、

アポイント件数をいくら増やしたところで、

無理やり売り込むかのようないやらしさが出てしまったり、

下請け扱いされて苦労することになる。

そんな状態で認知のサンプル数をかき集めても、

「ふーん。で?」

と言われて終わったり、

「それじゃあ値段が高いね」

と誤解されたり、

「ぜひやってくれ!」

と言われながら下請け扱いされる、

というところまでがオチだ。

 

そもそも「アポイント件数を増やせばn%の確率で成約する」というのは、

ゼロイチ段階で利益率の高いオリジナル商品ではあまり意味がない。

ゼロイチの本質は、

目の前にいるお客様を喜ばせることだ。

そこから逃げてしまっては、

単に理屈っぽくなる押し合いへし合いが続き、

既存のお客様も新規のアポイントメントも愚弄してしまい、

自分のポジションを下げているとなぜ気づけないのか。

そのせいで自滅してしまうケースは少なくない。

 

ゼロイチの場合、

よけいなことはせず、

シンプルに「あるある!」と、

共感してもらいやすい前提を、

文言や建て付け踏まえて作るだけでいい。

 

現実解。

ゼロイチ段階では、究極のボケ側に回ろう。

売上クレクレくんや、

下請けマインドで当事者意識ゼロだと、

一生気づけないが、

ボケ方に「あるある!」があれば、

商品やサービスは自ずと「欲しい!」につながる。

 

追記。

世の中を変えるというのは、

本音ベースの、究極のボケ方。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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詳細は上記リンクを参照
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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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