ビジネスでも企画でも、
何か「こと」を起こすには、
視点を上げて高みに登るしかない。
以前と同じ視点のままだと、
思わぬところで足元をすくわれる。
自分が最後にサラリーマンをやっていた会社のアメリカ人上司が、
本国で会社が売却された直後に独立した。
サラリーマン時代と同じ分野で、
1〜2年で2桁億円超えを射程圏内にする売上高に達した点はお見事だ。
しかし大寒波による環境リスクが直撃し、
泣く泣く顧客を手放して会社を閉じた。
ブルームバーグのニュースでそう報じられていた。
この顛末を、
「運が悪かった」の一言で、
終わらせることはたやすい。
本質はそこにはなく、
大前提を更に高く高く取らず、
サラリーマン時代に経営者がバイアウトしたのと同じ業界で、
そのまま起業してしまったことが原因だ。
この発想は、ストレートに言うと、
単なる代理店業務とさして変わらない。
日本で見かけるケース。
外資コンサルティング会社出身者で、
そのままコンサルティングを続ける人は後を絶たない。
実態は下請け化してしまうと何度も述べてきているが、
せっかく毛並みがいいのに下請けや代理店になってしまうのは、
ついうっかりサラリーマンと同じ目線のまま動いてしまうからなんだよね。
現実解。
「犬の道」と良く言ったものだが、
この現象は日本に限ったことではない。
何も競争が厳しいのではなく、
「日本も海外も本質は変わらないのだな」
という、当然の帰結がそこにあるだけだ。
現実解。
事実と事例をデータとして知っておけば、
このような「犬の道」は極めて高確率で回避できる。
boxcox.net、遠藤武。