「働く上での価値」の扱い方

daily0 本音たち。

特定の場で価値がない物事があったとしよう。

物事のパッケージや、物事を持ち出す場所を変えてしまえば、

価値が付与されるケースは多々ある。

こと「働く上での価値」ことに絞っても、これは同じだ。

例えば、英語が喋れる付加価値があれば、事務の経験という付加価値のなさをカバーして、

日本の企業でただ事務をやってきた人より、ある程度は有利な立ち位置に立てる。

「外資企業の事務」という、英語のできる人が足りていないポジションが存在するからである。

ただし、これはあくまで付加価値のなさを語学で誤魔化しているだけという、事実をお忘れなく。

この理由。

コモディティとしての価値があまりない割に、その地位を超えていく成長の機会に乏しいためだ。

ずっと同じ地位で、レベルの低い物事にしか留まることができないのは、悲惨である。

断っておくが「自分からコモディティになって宮仕えしにいく」をという戦略を否定しているわけではない。

むしろ、特にピンと来たものが見つからないなら、

可能な限り最上位の宮仕え経験を活用し、複数の価値あるコモディティを堂々と保有するといい。

コモディティの組み合わせで、自分から上位互換を創る側に回るのである。

経験論がおまじないのようにまかり通る「マネジメント」にしても、「知識ドリブンで実績を積む行動の機会」さえあれば、

与えられた役割の経験が長いだけの層(=テクノロジーがわからず文献を読む知識のない層)など、簡単に駆逐できてしまう。

「経験があること」とは、対象分野の文脈やモデルを活用し、問題解決や運用ができると見なしてもらうとっかかりに過ぎない。

実際のところ、何も成果を担保をしていない、ただのオマジナイでしかないのである。

経験にすがった際、そもそも系統性や体系性のなさをレビューせず、また文脈やモデルの経年劣化・現存・品質不適合や不具合を放置させてしまうことなど、いくらでも出来てしまう。

例えば、法規制のある資格職が数年で独立して経営側に移ったとか、組織を大急ぎで作っていくスタートアップの場合、まずは知識ドリブンに頼ることが現実的だ。

(異分野からの知識ドリブンであれば、まず心理学から入り込んで探ると良い。探り始めは以下あたりだろう。)

アブラハム・マズロー
日本経済新聞出版社
2001-11-30


このようなを一般化して適用し、「経験があること」が不可避的に抱えた不具合を衝くことが、知識ドリブンのポイントなのである。

企業側も、変化や進歩が著しいテクノロジーに応じ、新しいポジションを常に創出している。

(えてして市場にほぼ人材が存在しないので、リクルーターやヘッドハンターからすれば無茶振りだ!)

無茶ぶりのような分野は、知識ドリブンで発達してきた物事が軸であるため、むしろ参入しやすいというメリットがある。

このようなポジションに絞って狙いを定め、堂々と属人化を果たし、チカラを付けて組織を移ればいい。

この属人化は、実のところまったく新しくはなく、専門職だとか研究職だとか経営層では当たり前のように起こっている。

これらが腹落ち出来た頃には、「働く価値」そのものが向上し、次のステップを歩み出せている。

今いる場所に居心地の悪さを感じたら、それは正しく動けている証なんだよね。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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