分析:言行一致の本質。

daily11 スモール分析。

「ビジネスで言行一致が大事だとはあちこちで聞きますが、それって本当にみんなできるんですか?」

 

分析。

先に答えから書いてしまおう。

みんながみんな言行一致できるとは限らないし、その必要もない。

言行一致は、自分の人生に関わることだけに絞る必要がある。

そもそも言行一致とは、口約束を死守することである。

ただ守るのではない、死守である。

死守するということは、自分が何に代えても果たしたい大願だとか、小さい頃からの夢を叶えるとか、そこにロマンや妄想といった本音があることが大前提である。

そうでないレベルの口約束など、ちょっとしたことで忘れてしまう。

それどころか、本音では困らないレベルの口約束など、自動化して勝手に完了いるようにした方が、精神衛生上も健全だ。

本来の口約束などは、ネット通販や郵便物などの時間指定配送のように、仮に忘れてしまっても、ポストに入っている状態でいいのである。

もしそうでなければ、無理して叶えようとして、かえってダメージを受けてしまう。

 

では、ビジネスにおいて大事な言行一致(=口約束の死守)の正体は何か。

決定権限を使って、言行一致から成長することである。

言行一致するということは、そこに約束事があるということだ。

ビジネスにおいて約束事を成立させられるとは、決定権限があるということだ。特に独立しているとか、経営者をやっていると、その意思決定のインパクトは計り知れない。自分のちょっとした約束やで、売上や利益が決まってしまうことなど、よくある話だ。

つまるところ経営は、売上や利益が自分に有利なポジショニングで運ばれてくるように、仕組み化することである。

有利なポジショニングを自分から捨て去ってしまうのは、経営者として万死に値する。狩りの下手なライオンは餌を食べられないし、飛べない渡鳥は越冬できない。同様に、言行一致できない経営者は、成長できない。

だからこそ、本音で権限を使って、言行一致ポジションを作り、人生を成長につなげるのである。

サラリーマンの場合、平社員でも取引先とアポイントをとって会う権限がある。同様に中間管理職でも、一定金額以上は決裁権限がある。どうでもいい相手は忘れてしまってもいい。言行一致しなくとも、毎月それなりの給料は振り込まれる矛盾がある。

ただし、これが自分の名前だけで勝負するようになったら、文字通り矛盾なく売上が生活に直結する。自分の実績や名前で仕事が決まる。何をどう取りつくろっても、自分の中身と言動が一致せざるを得なくなるのだ。

だからこそ無理してまで、言行一致という孤独な競技で勝負しなくてもいいのである。

 

現実解。

言行一致できるとめちゃくちゃ信頼されるけれど、みんながみんな、何がなんでも無理して信頼される必要はない。

ただし成長したければ、信頼される側に回っておくことが第一条件だ。

「ああ、こいつは言行一致する必要のない立場だな」

そう思ったら、私はその人と関わることをやめている。

言行一致は、淡々と死守するだけで目立てるからこそ、言行一致度が低い人や、言行一致という協議に参加できない人は、黙殺したり追っ払っておけば勝手に勝てる。

これを知っておくと、自分が確実に勝てることだけで、言行一致していけばいいとわかるはずだ。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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