実力がものを言うプロの世界で過ごしていると、
年齢など気にならなくなってくるのが世の常だ。
というのも、自分より年齢が下のプロから学ぶことなど多々あるし、
ふと年齢を聞いて、実年齢より10歳以上も下に見える人など多々あるからだ。
それどころか、実力のある人ほど、年下の師匠を持つことを勧めているくらいである。
その真逆で、やたらと年齢にこだわったり、
「あなたも〇〇歳になったら健康にガタが来るよ」
と言い出す人は、その人がどこかの年齢でやり残したことがあったり、
単に何も考えずに不摂生を繰り返したと、ご丁寧に自己紹介しているだけだ。
率直に申し上げると、この事実を知らずに執拗に年齢で物事を判断する人や、
馬鹿丁寧に年齢で自己紹介する人というのは、
典型的な群れるその他大勢である。
もしあなたが成長を続けたいのなら、
そのような人は、今後一切視界に入らないように、
完全犯罪のごとくシャットアウトする必要がある。
というのも、自然と実力のある人の中で過ごしていれば、
自分より年齢が下の上司など普通に存在するし、
自分より年齢が上の部下など普通に存在するためだ。
もしあなたが実力がものを言う組織に属していれば、
そのような経験を必ず経ているはずだ。
年功序列のまま過ごせる組織というのは、
騙し騙し人をマネジメントするための方便に過ぎない。
スポーツやクラシック音楽は、
実力のある若手が次から次へと入ってくる。
公務員の世界では既に廃止されている制度だが、
90年代までのキャリア官僚は、20代後半で税務署長に就いていた。
さすがに公務員のケースは今となっては不自然に思えるかもしれないが、
そのぶん外資企業やメガベンチャーの要職に就くことや、
起業が当たり前となった今では、もはや年齢は完全に関係ない。
自然体で、実力をベースとした、
目先の年齢と無縁な世界が広がっているのである。
ということは実力と敬意がものを言うのであり、
誰かと何かをする上で「かわいげ」と「素直さ」が必要だ。
「かわいげ」と「素直さ」がないなら、始まる前に終わる。
年齢が低いのであれば、傲岸不遜と評されて終わりだ。
年齢が高いのであれば、文字通り老害扱いされてご臨終だ。
敬意が得られないなら、実力は発揮できないことになる。
ということは、20代だとうと40代だろうと、60代だろうと80代だろうと、
実力で生きるなら、年齢に関係なく「かわいげ」「素直さ」が必要なのである。
そもそも、実力があり頭角を表している人には、
好きなことに埋め尽くされているためか、
「かわいげ」も「素直さ」もあいまって、
大学生ころから外見が変わっていないというケースが多々ある。
健康オタクというわけではないにせよ、肌のハリやツヤがよく、
野菜や果物と適度な運動で摂生につとめており、
健康状態も一般的な年齢とは関係ない人などザラだ。
そのような人に限って、
変に年齢を気にして媚びたりせず、
変に年齢を根拠に威張り散らしせず、
アップデートをし続けている。
そして、自分の人生の残り時間から逆算し、
付き合う人を選び、独自の健康管理法を共有しあっている。
要は得意技を伸ばし、ストレスフリー生活をしているということだ。
現実解。
実年齢が低いうちから、ちゃんと実力で勝負しよう。
実年齢が高くなっても、遅くないからちゃんと実力で勝負しよう。
前倒しちゃんと負けて、前倒しで自分の勝てる土俵を築くことで、
刺激を受けて成長し続けることができるのだから。
今この場で前倒しすれば、その瞬間が一番早いのであり、確実に変われる。
boxcox.net、遠藤武。